インドネシア オナンガンジャン/Indonesia Onanganjang Sumatra(100g)
<オナンガンジャン>
Indonesia Onanganjang Sumatra
生産者:カルドン・ナインゴラン
地域:コスタリカ/タラス/サン・ロレンソ
品種:オナンガンジャン
標高:1400m
精製:スマトラ
ロースト:イタリアン(深煎り)
インドネシアのマンデリンの中でも素晴らしいクリーンカップで、しっかりとしたボディと質感、余韻があります。深煎りしても柑橘とハーブのような香りが感じられます。
1万3,000もの島々で構成されているインドネシア。同国西部に浮かぶスマトラ島の北スマトラ州とアチェ州で生産されたアラビカ種のコーヒーがいわゆる「マンデリン」です。
なかでも北スマトラ州トバ湖の南側に広がるリントン・ニフタは標高が高く、高品質なマンデリンを産出する有名産地として知られています。本商品が生産されているオナンガンジャン地区もトバ湖の南西に位置しています。
スマトラ島西側のインド洋から温かく湿った大気が流れ込み一年を通して湿潤な環境をもたらします。乾季と呼ばれる時期でもある程度の降雨はあり、乾燥した環境になりにくいのがこのエリアの特徴です。
こういった環境では収穫後の精製工程で行う「乾燥」は当然難しくなり、品質を損なう原因になります。乾燥工程はどの産地でも非常に重要なパートですが、マンデリンでは特に適切な乾燥が高品質なコーヒー作りのテーマとなります。
インドネシアでは、数年前までは単一の伝統品種だった農地がすべてハイブリッド品種に植え替わってしまったり、伝統品種とハイブリッドが混植されていたり、そもそも何の品種が植わっているか不明なところなどスペシャルティコーヒーにおいては非常に難しい生産地になりました。そんななかで、伝統品種のみの単一ロットは物凄く貴重です。
そもそもなぜ高品質なマンデリンが必要なのか。これを生産に関わるあらゆる人に理解して納得してもらう必要があります。
コーヒーを栽培する農家だけではありません。インドネシアのコーヒー生産では一般的に、各農家で収穫・栽培されたチェリーを仲買人という業者が買い回り、まとめて加工施設に持ち込み、商品に仕立てていきます。その仲買人や加工施設の責任者も然りです。買い付け時に多少の高値を提示するだけでは不可能でしょう。
マンデリン特有の商慣習を理解し、品質に特化した商品を作ることに意義を見出してくれる人が商流のそこかしこに必要です。
カルドン・ナインゴラン氏
現在のインドネシアにおいて奇跡的な品質を実現できたマンデリン“オナンガンジャン”。この商品化には、やはりカルドン・ナインゴラン氏の存在が欠かせないでしょう。前項でご説明したチームの中でも、活動の核を担う人物です。
仲買人である父親のもとで見習いとして働き始めたカルドン氏。高品質なコーヒーを追い求めますが、前述したインドネシア特有の状況もあり思ったような品質が手に入らず苦心していました。
オナンガンジャン地区にはたくさんのコーヒー農家がありますが、そのうち伝統品種の栽培を行っている農家は1%にも満たないと言います。木の形状による品種選定も容易ではありません。その様な状況の中で、現地調査やテイスティングを繰り返し行い、オナンガンジャン品種と断定できた樹に一本一本赤いリボンで印を付けていきました。そして、この赤いリボンの品種だけ、個別に収穫・精製してもらうよう、農家一軒一軒を頼み歩きました。現地には品種ごとに収穫・精製する習慣はありませんので、どれだけハードルが高かったことか容易に想像ができます。
このような活動を数年かけて行い続け、ようやく結実したのが伝統品種単一ロット“オナンガンジャン”です。
雨がたくさん降り湿度が高いという環境が生み出しした、独自の精製方法がスマトラ式です。
パルピングしてミューシレージを取り除くところまではウォッシュト精製と同じですが、その後の乾燥を早めに切り上げ、生乾きのパーチメントのまま脱殻します。そして、生豆の状態で本格的に乾燥するのがスマトラ式の特徴です。
雨量が多く湿度の高いスマトラ島では、パーチメントを外して生豆を直接乾燥させるという、より乾燥させやすい他の産地では見られない独自の手法が発達し採用されたと想像されます。環境に対応して発達した精製方法、これがマンデリン特有の個性をもたらす大きな要因になっていることは間違いないでしょう。
ただし、スマトラ式だからといって良質なマンデリンが生まれるというわけではありません。品種選択、チェリーの熟度管理やパルピングの精度、乾燥中の水分値管理、ドライミルでの選別など、他の工程にも最終的な商品の品質に影響を与える要因は多く潜んでいます。
スマトラ式は現地の環境に適した精製方法ですが、他の産地のスペシャルティコーヒーと同様に、生産全体の品質管理に目を向ける必要があるでしょう。
¥1,390










